たぐけんの投資と馬日記

株式投資と馬について思ったことを書いていきます

9273 コーア商事を購入しました

今回の3/5薬価改定を見てコーア商事を購入しました。

理由を書いておこうと思います。

 

①医薬品売上が好調

今期2Qまでで営業利益2億ほどがマキサカルシトール等の増産により増加。

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今回の薬価改定マキサカルシトールシリンジ

2.5μ 548円 → 810円(50%up)

5μ 691円 → 858円(24%up)

10μ 792円 → 956円(20%up)

 

マキサカルシトールと炭酸ランタンの売上は詳細開示無いですが、医薬品売上の半分以上(IR確認)。

年間40億くらい1剤20億ほどの想定。

マキサカは2023年に市場シェア15→20%に上がって増産する、良い循環ができています。

過去は需要あっても生産追いつかず拡大できていませんでした。

来期からは340万→500万本シリンジ生産体制となります。これはほとんどがマキサカ分になります。

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マキサカ値上げの理由は不採算品の再算定、値上げは2022年にもありました。

2022年IR開示したのは工場の増設もあったため。

今回は開示を出す予定ないとのこと。

増産+単価upでマキサカルシトールの売上は2025年6月期に30億超えてくるのではと予想します。

 

逆に炭酸ランタンOD錠は薬価が10%ほどの下がっていますが、元々低利益率商品であったため営業利益への影響は少ないと思われます。

 

コーア商事の営業利益率が高い理由の1つに自社営業部隊をほとんど持たず、扶桑薬品工業に販売を委託している点があると思います。

MRは7名、学術も安全情報管理課が兼任の体制です。

 

そうは言ってもマキサカルシトールシリンジの値段高くなるなら他の安いアンプル製剤に切替されるのでは?

という疑問があります。

人工透析患者は1級の身体障害者であり、自己負担は1万~2万上限となります(自治体により各種助成制度あり0円負担の方もいます)

透析は外来で実施可能なため出来高算定となり、医療機関も価格より利便性を取ると予想します。

 

他社がシリンジ製剤作るのでは?

→製造コストはシリンジ製剤の方が高く、発売後何年も経っている後発品シリンジに新たに参入するメリットは各社あまりない。(開発費、試験費用、申請、販売による回収を考えると)

 

来年また薬価が下がるのでは?

→薬価は前年の納入価格加重平均乖離率から算定して下げられる。要は安売りしたら翌年薬価が下がる、不採算品で値上げされた医薬品は厚労省からも納入価格を下げないよう言われている状況、従って来年以降も薬価は比較的維持できる可能性が高いと考えられます。

薬価改定のしくみ|AnswersNews Plus

 

 

②原薬販売も好調

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円安により原薬の輸入価格は上昇しています。利益圧迫要因でしたが為替連動価格設定を導入しています。

原薬の為替連動型価格設定の切替浸透度については、納入時の個別契約なので、かなり為替連動に切り替わっている状況とのこと。

ツムラの薬価改定加重平均20%upが話題ですが、後発品もかなり値上げされている品目がある状況です。

原薬の値上げも通りやすい状況と想像します。

各社供給不安から原薬のダブルソース化を迫られている事は当社にとって追い風です。

 

③特別優待あるかも

過去3年3月に特別優待を発表
4年連続の特別優待の可能性もあります。

 

コーア商事は医薬品製造と原薬販売で両方の事業環境が好調だと判断しました。

今回の薬価改定は不採算品目にかつて無いほどの薬価up対応がされており、明暗が分かれている状況です。

恩恵を受ける企業の利益が大きく増えることが予想されます。

どこに恩恵があるのか業界人として見極めていきたいと思っています。

 

 

*マキサカルシトールの呼び方ですが

マキサカ+ルシトールかと思っていましたが、マキサ+カルシトールでした。