6/17に長岡で開催されたツガミ株主総会&工場見学のメモです。
株主総会
参加約30名、椅子のみ。
15分前に行きましたが、前2列は関係者がすでに着席。
・進行は社外取締役の山宮 道代氏
・質問に対する回答はすべて事務局(最高顧問の西嶋 尚生氏)
IR問い合わせの電話時も西嶋氏が対応されるので、総会で聞く必要はないと思われます。
株主1の質問と回答
質問
長岡工場の建て替え進捗: 新工場で展示会を行うという話もあったが、現在の進捗と完成目途はどうか。
中国市場におけるユーザーの業種: 売上の大半を占めると思われる中国において、具体的にどのような業種(ITなど)に製品が売れているのか。
品質の維持向上(要望): 中国市場だけで1万台を超える機械が普及していると推測するが、ユーザー視点では品質の安定が最重要であるため、一層の充実に努めてほしい。
回答(事務局)
長岡工場について: 築50年以上が経過した最大の工場棟(8号棟)の建て替えを決定している。近隣住民への配慮を含め適正に手順を踏んでおり、まもなく取り壊し工事が始まる予定。
中国の業種別動向: 同社製品は品質、適正な価格設定、メンテナンス体制が市場で高く評価されている。中国は世界最大の金属加工市場であり、同社における受注の最大セクターは乗用車・自動車の生産加工仕様(全体の40%近く)である。その他、スマートフォン(IT)、ヒューマノイドロボット、データセンター、液晶関連など、市場バランスに沿って幅広く受注している。
株主2の質問と回答
質問
生産キャパシティ: 中国工場の設備増強が続いているが、既存分と増設分を合わせた年間売上ベースの生産能力と、新工場の稼働時期はどうか。
部材調達の制約とコスト: CNCシステムパネルなどの一部重要部材は日本経由で調達していると認識している。下期以降、中東情勢や物流費高騰、円安、電子部品の需給等によるリードタイムの長期化や価格上昇はあるか。また、コスト上昇時の既存受注残への価格転嫁は可能か。
受注残と生産のボトルネック: 中国向けの受注残が積み上がっているが、納期長期化や遅延のリスクはないか。工場の稼働状況やボトルネックの有無を教えてほしい。
回答(事務局)
生産能力と受注動向(質問1・3への回答): 同社の量産工場は中国とインドにある(日本は量産ラインなし)。インドは現在月産100台程度だが、将来を見据え月産300〜400台に対応できる工場を昨年完成させた。
中国市場は2026年3月頃から予想を超える大量の注文が断続的に入っており、「はっきり言ってキャパオーバー(限界突破)」の状態である。一般的な工作機械工場は月産300〜400台が限界とされるが、それを大きく上回る規模で稼働している。対策として協力工場やサプライチェーンの拡大、内生機械の更新を進めているが、生産体制の強化には半年から1年程度を要する見込み。
部材調達と価格転嫁(質問2への回答): 中国工場(津波チャイナ)の部材は基本的に現地調達している。欧州向けなどの一部特殊なNC装置は日本から送っているが、割合としては極めて低い。
コスト面において、日本のサプライチェーンでは15%〜30%以上の値上げが頻発しており影響が出ている。一方で、中国現地での値上げ要請は3%〜4%程度に留まっており、現在の収益構造では量産ライン(中国)への影響はほとんどない。なお、価格転嫁や業績への詳細な影響は円安や世界情勢を含め注視していく。
株主3の質問と回答
質問
株価水準と自社株買い: 現在の株価水準(PBR15倍、PER4倍等の指摘あり)は日本の製造業としてはかなり高い部類に入るが、この水準をどう捉えているか。また、この高値圏でも自社株買い(バイバック)を実施する余地はあるか。
地政学リスク(日中関係): 政治レベルでの日中関係悪化が報道されているが、同社のビジネスにおいて現時点で大きな影響やリスクはあるか。
回答(事務局)
株価と資本政策: 株価は市場(投資家)が決定するものであるため直接のコメントは控えるが、企業としては収益(EPS)と純資産(BPS)を着実に向上させることが一義である。
一般論(教科書的な見解)として、株価(PBR)が大幅に上昇した局面での自社株買いは、BPSを押し上げる効率(効果)が低下するため、株主還元の手法としては直接的な「配当(増配・安定配当)」へ比重が移るべきだと考えている。同社は業績のボラティリティ(振れ幅)が高いビジネス特性を持つため、よほどのことがない限り減配しない「安定配当・増配」の維持を基本方針とし、株価が急激に乖離した場合の対応は今後も専門家の意見を踏まえ検討する。
日中関係のリスク: 地政学的リスクは予測不能であり、会社側で完全にコントロールできるものではない。そのため、同社は「民生用(人々の暮らしに直結する産業)に限定してビジネスを展開する」ことを最大のリスクヘッジとしている。現在のところ、この方針は現地でも受け入れられており、直接的な大きな問題は生じていない。
株主4の質問と回答
質問
ガバナンスと議事進行: 本日の総会では事務局がすべての回答を担当しているが、回答している「事務局」とはどのような役職・立場の人なのか。取締役(ボードメンバー)が直接答えないのか。
回答(答弁者)
回答体制とガバナンスの変化: 近年のコーポレートガバナンスの流れとして、「経営執行」と「経営監督(取締役会)」の分離が進んでいる。取締役会は管理・監督に特化し、執行を兼務しない社外取締役等が増加しているため、実務や詳細な数字に関しては強化された事務局が説明する体制に移行しつつある。
本日回答している私自身は、2003年から長年同社のマネジメントに携わっており、現在グループ内で最も経験が長いためマイクを握って回答している。本来は雛壇の取締役から説明するのが原則であるという見方もあるが、時代の変化としてご理解いただきたい。
約1時間の総会でした。
社長以下社内の取締役が一言も発しない株主総会を初めて経験しました。
時価総額3600億円ですが、アナリストカバーはゼロです。
その後ツガミテクニカルフェアで展示予定の機器展示説明を聞くため工場へ移動
(タクシー10分)
工場見学の方が実物を見て、解説してくれて、現場の感想を聞けたので収穫がありました。
ツガミ機器展示説明
1番売れているのはB0205-VR、中国のDCやヒューマノイドロボット向けもこれ多い。
1台600万円前後、オプション付けたりカスタマイズすると値段上がる。
(自動で長い棒から金太郎あめみたいに、細い小さい棒状部品作るための機械セットオプションが多い)
最速で受注から納品まで1か月。
24時間稼働でも10~20年余裕で動く。1980年代の機械を現場で見たことある。
(壊れないので買い替え需要が少ないかも)
中国の模倣品。自社製品とまったく同じ外観のもの出ている、しかし、「スピードが遅い」「正確性に欠ける」との評価である。
(1番目にスピードを言っており、24時間稼働させる事考えると僅かな差が大きな製品数量になる)
前面についている指示ボードはファナック製のボードを買って、自社でシステム組み込む。